就活コラム

グループディスカッションの評価ポイントと対策は?

大企業の就活では取り入れられることの多いグループディスカッション。気になるのは企業側の評価のポイントですよね。

今回は企業側の評価のポイントと、それに合わせた対策法を解説していきます。

グループディスカッションをなぜ実施するのか?

グループディスカッションとは、一般的に数名の学生が一つのチームとなって、あるテーマについて自由に討論するものです。

テーマの答えは決まっていません。

従って、グループディスカッションの目的は、正しい答えを導き出すことではありません。

企業側はグループディスカッション全体を通して、学生の主体性、積極性、チームワーク、コミュニケーション能力、忍耐力など、複合的な素養を判断します。

社会人になれば、プロジェクトでいきなり初対面の人と組まされる場面も出てきます。限られたリソース、チームで動くことはよくあることです。

ここで各自が役割を決め、一つの結論を出すためにリーダーシップを発揮しているのか。チームに貢献できているのかに注目しています。

ここでのリーダーシップとは、伊賀 泰代氏の著書『採用基準』で提示しているリーダーシップのことを言います。

マッキンゼーでは、問題解決スキルという言葉に並んで「問題解決リーダーシップ」という言葉が頻繁に使われます。

問題解決スキルとはご存知のとおり、MECEやロジカルシンキング、仮説思考、フレームワークなどの思考テクニックを使って、問題を整理・分析し、解を見つけるための技術です。一方、問題解決リーダーシップとは、解くべき課題(イシュー)の定義から、分析の設計、関連する組織や人とのコミュニケーションを含む一連の問題解決プロセスにおいて、リーダーシップを発揮することです。

(中略)

リーダーシップのある人は、「成果を出すこと」を「自説が採用されること」よりも優先します。

グループディスカッションでも同じで決められた時間で誰がどの役割をするのか。テーマについて議論して答え(成果)に向けて話し合います。

周りの様子を見て決めていくのでそれぞれリーダーシップが試されます。

まだ時間がある方は一読しておくとディスカッションの内容が変わってくると思うので必ず読んでください。

[amazonjs asin="4478023417" locale="JP" title="採用基準"]

ディスカッションの基本的な流れと役割

制限時間は30〜40分程度が多いです。

制限時間内に結論を出さなければならないのである程度形式が決まっています。

  1. 自己紹介と役割決定
  2. 時間配分を決める
  3. 意見・アイディア出し
  4. 意見・アイディア整理
  5. 結論へとまとめていく

友達も知り合いもいない場面で行なっていくのが自然なので、役割は各自で決めていきます。

「司会・進行をやります。」「じゃあ時間管理をやります。」「私は書記を」とパッと決めるのが望ましいです。万が一出てこない場合は、お願いするのも一つの手段です。

この辺りは就活生なら知っているものとして扱います。

ディスカッションをするために必要な3つの個人能力

ここから総合的に必要となる超基本的な3つの能力について解説します。

小難しい話は抜きにこの3つの力を身につけてください。

1. 発言力

グループディスカッションで一番重要なのが、とにかく発言することです。

どんなにくだらない、些細なことだと思っても、まずは口にしてみなければ始まりません。一度発言してみると、思いがけず賛同が得られたり、ディスカッションが有意義に進んだりすることもあるの、勇気を出して発言してください。

また「自分はいつも聞き役の方だ」という人がいます。

残念ながらグループディスカッションでは、単なる聞き役では評価が下がってしまいます。他人の意見に賛同するならただ頷くだけではなく、その人の発言のどの部分に共感したのか、ということを具体的に発言することを心がけましょう。

ただし発言が重要とは言っても、とりとめのない話をだらだら続けたり、テーマから逸脱したりするのはNGです。最もありがちなのが、長々と話し続けた挙げ句、結局中身が何もなかった、というパターンです。

大事なのは発言の長さや、単なる回数ではありません。まずその発言が論理的であること、誰が聞いてもわかりやすい言葉で話されていること、テーマの主旨をよく理解していること。その点を忘れないようにしてください。

2. 傾聴力

グループディスカッションで重要なのは発言力と言いましたが、他人の発言を遮ってまで自己主張するのは、面接官の目から見ると、「他人の意見に耳を傾けられない自分勝手な学生」という評価が下ってしまうかもしれません。

もちろんグループディスカッションでは、自分とは全く相容れない意見を口にする学生もいます。

しかしそんな時でも、あからさまにその意見を否定したり、無視したりするのではなく、例えば「○○さんの意見も一理あると思います」など、まず相手の意見を受け入れてから、自分の意見を述べるようにすると、この学生は他人の話をよく聞いているな、と面接官の印象がアップします。

3. チームワーク

運良く同じ大学の顔見知りが混じっていればいいですが、基本的にグループディスカッションのメンバーは、その日初めて会った学生同士です。

そんな中でチームワークと言われても、事前に打ち合わせできるわけではないし・・・、と悩んでしまいますよね。

ここで言うチームワークとは、言い換えれば協調性です。

グループディスカッションの方向性が、明らかに自分の意見と違う方向へ集約されそうになった時、焦って自分の主張を押し通したくなります。

しかしここでいったん冷静になってください。みんなの意見と自分の意見の相違点はどこなのか、それは絶対に許容できないものなのか、自分の意見を交えつつ、みんなの意見に沿うような妥協点はないのか。

こうしたことを考えながら、みんなの意見を尊重しつつ、自分の考えを述べましょう。
また、あまり発言できていない学生がいる時は、「○○さんはどう思いますか?」など水を向けることも必要です。

グループディスカッションの準備は何ができるか?

グループディスカッションでは、学生の主体性、積極性、チームワーク、コミュニケーション能力、忍耐力など、複合的な素養を判断する。

特にリーダーシップについて強調しましたね。

ここまで解説すると、「これからどんな準備をすれば良いか?」と疑問に思うかと思います。

でも、残念ながら準備できるものではありません。いきなりテーマは決められる。グループも知らない人と組まされる。毎回異なるシチュエーションです。

実際にグループディスカッションをやることが近道と言えます。この辺りは面接と一緒です。

参考就活のゴールはもうすぐ!?内定を勝ち取るための面接対策!

イベントのディスカッションに参加しよう

グループディスカッッションの力を身につけるには実践あるのみ。参加して他の人の発言、振る舞い方を見て勉強するのが一番です。

そこでおすすめしたいのが、MeetsCompanyなどの合同説明会への参加です。

  • 採用権のある社長がイベントに参加
  • 超優良企業が参加
  • 履歴書1枚で最大8社の選考が受けられる

という就活に効率的なイベントを行なっており、企業のPRタイム5分+座談会15分を最大8セット行なっています。

注目して欲しいのは15分の座談会です。

いきなり発言するのは恥ずかしいと思っても何度もチャンスはあります。

  • 1回目は様子見
  • 2回目は他の人の発言・振る舞いを勉強
  • 3回目で勇気を出して発言

と段階的に学べます。

自身がない人ほど、座談会の回数の多いこのイベントに参加してください。いきなり採用試験でグループディスカッション本番!では本来の力を出せません

しっかりと練習をして体験してください。

グループディスカッションでやってはいけないこと

最後にこれだけは絶対にしてはいけないNG行動をまとめておきます。

  • 発言しない
    まずは何でもいいのでとにかく発言することを心がけてください。
  • 議論をかき回す
    いい加減議論がまとまりつつある時に、議論を蒸し返すような言動も慎みましょう。疑問点や意義についてはディスカッションの中盤までに済ませておくものです。
  • 他人の話の腰を折る
    自分と違う意見を聞くと、つい相手の発言の途中で口を挟みたくなってしまうものです。しかしどんなに納得てきない意見であっても、相手の話が終わるのを待ってから、自分の意見を述べるようにしてください。
  • 他人の意見をあからさまに否定したり無視したりする
    話の腰を折る、に似ていますが、自分と違う意見を無視したり、ムキになって否定したり、時に喧嘩腰で食ってかかる学生がいますが、絶対にやめましょう。
  • 過度なアピールは慎む
    まだ十分に議論が煮詰まってもいないのに、強引にまとめに入ろうとする学生が時々見受けられます。本人としてはリーダーシップ力をアピールしているのかもしれませんが、面接官は、グループディスカッションの全体を見ています。強引にまとめようとする行動が、逆に協調性もリーダーシップもなし、と判断されることもあります。
  • 我を張りすぎない
    グループディスカッションでは、自分の考えで話すことが重要です。とは言え、あまり我を張りすぎないようにしましょう。
    ある程度の時間が経過しても、他の学生が自分の意見に賛同してくれないようなら、自分の意見を引っ込めることも必要です。
    冒頭でも説明しましたがグループディスカッションの目的は、正しい答えを導き出すことではなく、そこに至るまでの学生一人一人の態度なのです。

まとめ

グループディスカッションでは、様々な学生と意見を交えることになります。

個性も価値観も違う他人の意見に最初は面食らうこともあるかもしれません。

しかしどんな時でも、グループディスカッションの目的を忘れずに、冷静に自分の意見を述べることが大切です。

まだ一度の体験をしていない方はイベントに参加して実力をつけてきてくださいね。

就活サイトランキング

-就活コラム