就活を始めるにあたって、何をおいてもまず履歴書がなければ話になりません。履歴書とは自分がどういう人間なのか、企業に伝える大切なツールです。
応募人数が多い企業なら、履歴書の書き方一つで、書類選考に通らない可能性も出てきます。
そこで今回は、人事にアピールして、書類選考を勝ち抜ける履歴書の書き方を解説します。
履歴書にまつわる素朴な疑問
履歴書の基本的なフォーマットは、左側が名前や住所、学歴などの基本事項を書く欄、右側が自己PRや志望動機、特技などを書く自己紹介欄に分かれています。
就活にふさわしいのは、右側の自己紹介欄が充実した履歴書です。たいていの学校では指定の履歴書を用意しているはずなので、それらを使えば間違いありません。
学校指定の履歴書がない場合は市販でもやむを得ませんが、できるだけ自己紹介欄の広い履歴書を使ってください。
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「よく悩むのが履歴書は絶対に手書きでなくてはならないのか」というもの。筆者個人はパソコンで作製したものでもかまわないと考えています。
しかし残念ながら、企業の、とりわけ上層部には保守的な人間が多く、手書き以外はNGと判断されることもありますので、手書きにしておくのが無難です。
間違ったからといって、修正液で消したり、二重線で消して書き直したりするのはNGです。面倒でも初めから書き直します。
基本事項はミスがないのが当たり前
それでは履歴書の左側、基本事項の書き方を解説します。
自分の氏名、住所、生年月日を間違えることはないでしょうが、気をつけなければならないのは学歴欄です。
基本は中学校卒業から書き始めますが、あれ、何年卒業だっけ?と迷うことも多いでしょう。今はインターネットなどで簡単に卒業年を調べることができますので、間違えないように、正確な年を確認してから書き始めるようにしてください。
次に職歴欄ですが、ここは正社員として企業に勤めた経験がある時のみ記入するので、アルバイト歴しかなければ、「なし」と記入します。
資格欄の記入は要注意!
資格や特技、免許などを各欄ですが、名称は省略せずに書きます。例えば英検ならば、「実用英語技能検定○級」と書き、取得した年月日も記載します。
注意したいのは志望する企業にあった資格なのかと言う点です。
例えば、事務職志望なのに「調理師免許」や「電気工事士」など、自分が就きたい職種と関係ない資格を書いたとしましょう。
すると、何をアピールしたいのかわからなくなります。資格を持っていると有利と安易に考えるのではなく、業務を行う上で必要なものを書くようにしてください。
印象に残る自己紹介書の書き方
履歴書の善し悪しは、自己紹介書の書き方で決まると言っても過言ではありません。自己紹介書の主な項目は、
- ゼミや研究室での活動をアピールする欄
- 自己PR欄
- 志望動機欄
の三つに分かれているのが一般的です。
それでは一つ一つ、項目別に書き方を解説します。
ゼミや研究室での活動アピール
ゼミや研究室での活動については以下のような形式が読みやすいです。
- まずテーマを明らかにする
- 次にどうしてそのテーマに決めたのかを説明
- 具体的な活動内容と、結果として得られたことを書く
気をつけなければならないのは、極力専門用語を使わないことです。そのテーマについて全く知らない人に説明するつもりで、誰にでもわかるような平易な表現を心がけましょう。
自己PR欄
大切なのは話を盛りすぎない、エピソードには具体性を持たせる、大学時代の経験を中心にアピールすることです。
自己PRの作り方については、別途『自己PRに派手なエピソードは不要?面接官の印象に残る自己PRの作り方』にて詳しく解説していますので、合わせてお読みください。
志望動機欄
自己PR欄でも触れましたが、志望動機欄も具体的な表現が重要となります。
ここで抽象的な表現を使ってしまうと、企業の印象に残らないばかりか「この志望動機なら、うちじゃなくてもいいよね」と思われてしまいます。
また、本音はほどほどに留めておきましょう。例えばその企業を選んだ理由が、初任給が高い、立派なビルに入っている、CMで有名だから、などであったとしても、そのまま書けばまず間違いなく書類選考で落とされてしまいます。
実際、筆者が人事担当していた時に、苦笑してしまった志望動機に以下のようなものがありました。
- 就職は地元でしたいので、地元企業の御社を志望しました
- ゼミの先生にいい会社だと言われたので志望しました
- パソコンを使う仕事がしたいので志望しました
志望動機は「どうしてその企業でなければならないのか」という理由をしっかり書く必要があります。もし書けない…と悩んでいるならリサーチ不足です。志望している企業のことを知らなければなりません。
ですから履歴書を書く前にまず、企業研究を真剣に行っておく必要があります。
企業研究のやり方については、別途『元人事担当者が教える企業研究の目的と正しいやり方』にて解説しています。こちらも同時に参照してください。
まとめ
一見簡単そうに見えて、書類選考の結果を左右する大切な履歴書。大事なのは事前の準備です。
特に自己紹介書の部分は、パソコンで下書きを作り、納得のいくまで練り直すようにしてください。
もし、書いている途中で行き詰まったら、自己PRや企業研究をやり直すことも必要です。じっくり時間をかけて、人事の目に留まるような履歴書を作り上げてくださいね。