就活コラム

「どこでもいいから内定が欲しい」が絶対にダメな理由

就活を行っていて一番辛いのは、周囲がどんどん内定を貰っていくのに、自分だけ一つも貰えない時ではないでしょうか。
就活を終えた友人たちがのんびり羽を伸ばす中、一人だけリクルートスーツを着て企業訪問をしなければならないのはしんどいですよね。

「まだ内定貰えないの?」とプレッシャーをかけられる内、自分自身でも「もうどこでもいいから内定が欲しい!」と焦りが募ってくるのも当然です。

しかし就活で、「どこでもいいから内定が欲しい」という考えは非常に危険です。

人によっては一生後悔する羽目にもなりかねません。
「どこでもいいから内定が欲しい」という思考に陥らないためにも、本コラムを参考にしてください。

「どこでもいいから内定が欲しい」がダメな理由その1

偉そうに語っていますが、実は筆者も就活では内定獲得を焦って、「どこでもいいから内定が欲しい」思考に陥ってしまった一人です。

志望していた業界の入社試験に軒並み落ちた後、滑り止めくらいに考えていた公務員試験にも落ちてしまって、このまま一つも内定が貰えなかったらどうしよう、と焦りばかりが募っていた時でした。

ふと、目に留まったある企業の求人。

その企業の業界も、募集していた職種も、全く興味のないものでした。労働条件も決して良くはありません。それでもこのチャンスを逃したら、二度と内定は貰えないかもしれないと思い込んで応募したのです。

企業研究もろくにせず、志望動機も適当でしたが、どういうわけかとんとん拍子で役員面接まで進み、なんと内定を獲得することができたのです。

その時は心の底から、ああ、よかった。これでとりあえず就活は終わりだ、と安堵しました。

しかし入社後、半年も経たないうちに、その企業で働くのが嫌になってしまいます。原因はいくつかありますが、結局は自分にとって興味もなく、適性もない仕事についてしまったことが最大の理由でした。

自分に興味のない仕事や、適性がない仕事は続きません。もちろん中には、まったく興味がなかった仕事でも、働いてみると面白さに気づいたり、自分でも気づかなった才能を発揮したりすることもないわけではありません。

しかし子供の頃から人と話すことが苦手な人が、接客業や営業職についてうまくいくと思いますか?また、じっとしていることが苦手な人が、一日のほとんどを座って作業する事務職について、毎日を楽しいと思うことができるでしょうか。

仕事だから辛いのは当たり前、という人がいます。しかし筆者は、仕事だからと言って、その人にとって苦痛と思えることを続ける必要はないと思っています。

従って内定を貰うなら、少なくとも自分の適性にあった職種で貰うことが重要です。

「どこでもいいから内定が欲しい」がダメな理由その2

再び筆者の体験談で恐縮ですが、「どこでもいいから内定が欲しい」状態に陥った時、もう一社内定を貰えた企業がありました。こちらを仮にA社、先に紹介した企業をB社とします。

実はA社の内定の方が、B社より先に貰えていたので、大学の恩師にはA社に内定が決まりました、との報告を行いました。当然恩師も喜んでくれるものと思っていたのですが、筆者がA社の名前を出した途端、恩師の顔色が変わりました。そして、A社だけは絶対に行くなと言うのです。

実はこのA社、知る人ぞ知る有名なブラック企業でした。そう言われてみれば、企業説明会ではやたらに「やりがい」とか「能力主義」という言葉を連発され、肝心の面接はなんと圧迫面接、さらに、社長がいかに素晴らしい人物かという自社制作のビデオまで見せられて、後から考えてみれば胡散臭い点が山ほどあったのですが、その時はようやく貰えた内定だから、と怪しい部分には目を瞑ってしまっていたのです。

ブラック企業が恐ろしいのは、単に超過残業や、過酷なノルマだけではありません。パワハラなどにより精神的に追い詰められ、その企業を退社した後も長く後遺症に悩まされた場合、その後の人生に大きな影響を与えてしまいます。

筆者の場合は、恩師のお陰でブラック企業に入社することは避けられましたが、「どこでもいいから内定が欲しい」状態の時には、得てしてブラック企業に引っ掛かりやすいものです。

その理由として、ブラック企業は入社しても社員が定着しないので、しょっちゅう人を募集しているため簡単に内定が出ること、また、学生側も焦っているので、この企業ちょっと怪しいな、と思っても、冷静な判断ができなくなってしまっていることなどが挙げられます。

ブラック企業を見分けるのはなかなか難しいですが、インターネットの口コミや、信頼できる人に評判を聞くなどの他に、自分の直感を信じることも大切です。

例えば面接の時、なんとなく社内の雰囲気がおかしい、社長や役員が胡散臭そう、圧迫面接をされた、など、ちょっとでもおかしいなと感じる部分があったら、その企業は怪しいと疑ってみるべきです。

ここ最近の就活状況は、好調な日本経済の影響を受けて、圧倒的な売り手市場が続いています。しかしついこの間まで、就活生たちは就職難と呼ばれる辛い時代を経験してきました。求人がない、内定が貰えないと嘆く学生たちに「就職できないのは仕事を選んでいるからだ。選ばなければ仕事はある」という言葉をかける人たちがいました。

確かに選ばなければ仕事はあるでしょう。しかし、「仕事は選ばなければあるが、選ばなくては続かない」のです。
これから就活を行う上で、不幸にもなかなか内定が貰えずに焦ってしまうことがあるかもしれません。「どこでもいいから内定が欲しい」という考えに陥ってしまうこともあるでしょう。
そんな時でも次のことは決して忘れないでください。

企業の大小や、有名か無名かは無視して構いません。その企業がブラック企業ではないこと、募集している職種が自分に向いているものであること。最低でもこの2点をクリアしている企業の中から、選ぶようにしてください。

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