入りたい企業を決めるにあたって、大企業がいいのか中小企業がいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
新卒なら基本的に大企業への就職することをおすすめしてます。でも、最近の情勢としてはデメリットもあることを認識しておかなければなりません。
悩ましい話ですが、大企業に入社してしまった為にその後のキャリアを台無しにしている人もいるからです。
この記事では新卒は大企業に入るべき理由。一方で気をつけたい事柄ついて解説していきます。
大企業は日本の企業の1%しかない狭き門
そもそも大企業とはどんな企業を指しているのでしょうか。
中小企業庁によれば、資本金3億円以下、従業員300人以下の企業が中小企業と定義されるようです。
つまり大企業とは、それ以外の企業と考えることができます。
その割合は日本の企業全体の1%程度。つまりほとんどの企業は中小企業なわけです。数値から見ても大企業に入ることがいかに難しいか、わかりますよね。
それでもあえて大企業を勧めるのは、新卒で入社するのが一番簡単だからです。
実際、大企業はほとんど中途採用を行いません。転職市場では大企業から中小企業へ転職するより、中小企業から大企業へ転職する方が難しいと言われています。
行ったとしても高度なスキルを身につけた人材に限られますので、新卒で入るより狭き門と言ってもいいでしょう。
そんな大企業が1年に一度、大量に社員を採用するのが新卒採用です。新卒なら特別なスキルがなくても、大企業に入りやすいことがわかりますよね。
大企業に入社した方が良い7つの理由
大企業を検討しているなら既に知っていることかと思いますが、改めて列挙しておきましょう。
- 労働環境が良い
- 労働時間が守られ、有給も取りやすい
- 社会の目がある為、建前上「ワークライフバランス」を推進している
- 福利厚生が整っている
- 社員食堂・カフェテリア完備は当たり前
- 産休・予期せぬ病でも長期的に休みやすい
- 給料・ボーナスが良い
- 中小企業と比べて給料・ボーナスが高い
- 退職金を含めた生涯賃金に差あり
- ダイナミックな仕事ができる
- 大きなプロジェクトにかかるチャンスが多い
- 他の仕事をしたくなったら他の部署へ異動のチャンスあり
- 上司とウマが合わなくてもなんとかなる
- 頻繁に人事異動がある
- IT環境が充実している
- 最新の環境設備が当たり前。(中小企業は何世代も前のPC。手書きもあります)
- 企業倫理がしっかりとしている
- コンプライアンス(法令遵守)に厳しい
- コンプライアンスを理解した上で行動できる
ここまでが大企業のメリットです。どこかに魅力を感じているかもしれませんし、親に大企業(名指しの企業名で)にしなさいと言われているかもしれません。
一方で大企業に入社した為にその後のキャリアを台無しにしてしまう人もいます。
大企業で劣化する人
大企業では、常に社会から見られているので常識をしっかりと叩き込まれます。
- 上司に必ず確認をする
- 目上の人への対応方法
- 自分の立場相応の発言
と大企業での一定の行動形式を叩き込まれます。
「最低でも3年は働きなさい」と言われ一定期間働けば、その職場(大企業)の常識が『自身の仕事の常識』となります。
学生時代は、自由な発想、凄まじい行動力があった人でも大企業の行動様式に合わせて劣化してしまう可能性あります。
仕事の速度、成果へのこだわりが新卒社員一同に横並びとなってしまえば、環境に甘んじてポテンシャルがあったのにも関わらず優秀な人材から平凡な人材へと変貌する可能性があります。
20代の若いうちに学ぶ行動様式がダイレクトにその後のキャリアに影響を与える為、働く場所を選ばなくてはなりません。
この辺りの話を以下の2つの本で解説してます。
[amazonjs asin="4478101574" locale="JP" title="生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの"]
[amazonjs asin="4478023417" locale="JP" title="採用基準"]
50年立つとトップ企業は様変わりしている
この図表を見て言えることは「50年後、アップルもGoogleも無さそうだ」ということですねw pic.twitter.com/MfuhxrrXZi
— 柳澤安慶(二丁目ではヤナティ) (@ankeiy) 2017年11月18日
上記の内容はアメリカの事例ですが、日本でもかなり変わってきています。
- 東芝:1兆円に迫る大赤字
- SHARP:台湾の鴻海精密工業に買収
- タカタ:エアバッグの大量リコール
- …etc
どの企業も倒産する可能性が出てきています。
大企業に就職して骨を埋めるつもりでも社会がそれを許してくれません。
日本では人口の自然現象も始まっており、日本市場は縮小傾向。お金を使ってくれる若者は少なくなってきており超少子高齢化に入ってきています。世界でも少子高齢化はおきていることですが、日本が一番最初に経験しています。
世界的に見ても日本の経済環境は初めての事柄でいっぱいです。
これからは、日本だけでなく世界を相手に戦わなければなりません。激動の時代ですから、いつまでの大企業で働けるとは限らないということです。
まとめ
基本的には新卒だからこそ大企業をおすすめしています。しかし、人によっては仇になる場合も出てきています。
大企業第一で目指している方も、就職活動はすぐに終えずに今後の世界に向けて企業が何をしていくのか?という視点で就活を進めて欲しいです。
数多くの企業を見て、聴いて、感じる。それでも自分には大企業があっている!ここが天職だ!と思えば問題ありません。
しっかりと自分の中では判断がつけるように数多くの企業を見てきてください。